手作りの日焼け(止め)オイル
日焼け止めクリーム(オイル)を今年もそろそろ混ぜようかな、と準備した。
紫外線が気になる季節になると、いつも今年は何を混ぜてみようかと考える。
実はこの日焼け止めオイルを日焼け「止め」といってもいいのかどうか悩んだ。
日本をはじめアジアでは、夏でも肌を白く保つ、というのをポイントにしている。
「日焼け」に関する商品については、フランスのスキンケア製品の会社でも、
アジアラインと欧米ラインでは全く目指すものが違う。店に並ぶラインナップも、
日本では「日に焼けない」を目指して、紫外線からのダメージを防ぐ効果が高いもの
が多いけれど、フランスでは美肌を保ちながらも、きれいなブロンズの肌を作れるか、
そしてそれを長くキープできるか、がポイントになっている気がする。
フランス人にとって、バカンス後のきれいなブロンズの肌は憧れだから。
夏のバカンスを前に、そういう記事も雑誌にあちらこちら掲載される。
手作りの日焼け止めをつくるのによく使われるのが酸化亜鉛 や二酸化チタン
(たぶん使わないとサンスクリーンとして、SPFやPA値が高いのができないのかも)
だけれど、これらを使わずに基本オイルだけで、
「紫外線から肌を保護しつつ、抗酸化作用があって、シミやしわになるのを防ぐ」
ような日焼け止めオイルを混ぜることにした。
よくよく見かけるのが キャロットシード (プラナロム ワイルドキャロット)
という精油を使うもの。
キャロットシード精油は抗酸化作用があって、ビタミンAが多く、
この精油をキャリアオイルに溶かし使用すると、自然のサンスクリーン効果がある
といわれていて、この精油を使用した製品は SPF 38 ~ 40程度の
自然のサンスクリーン効果があるものもあった、という研究が
"Pharmacognosy Magazine"に、掲載されたから。
(ただどの製品で、どの程度の割合で精油を混ぜているのか、どういう風に
調べたのかは、私の読んだ範囲では不明だった。)
私は精油を日焼け前に使うのをちょっとためらったので、
(それとよく使うプラナロムのワイルドキャロットの精油が若干高価なので)
やはり欧米のサンケア製品でよく使われ、それ単体でも取り上げられることの多い、
キャロットオイル(精油じゃない、にんじんのキャリアオイル)を使ってみた。
キャロットオイルもビタミンAが多くて、抗酸化作用があり、肌を柔らかく整え、
紫外線を浴びた後の肌にできやすい、シミやしわなどの老化を防ぐ効果があるという。
あと、フランス人がこのキャロットオイルを好きなのは、
このオイルは肌をほんのりオレンジ・イエローっぽい「にんじん」色にするので、
真っ白な肌が暖かみのある血色のいい肌、つまりフランス人が望む、
きれいに日焼けをしはじめたような色になるから。(笑)
なので、肌を白く保ちたい、という日本人のサンスクリーンに求める効果と違う。
私の作ったオイルはどちらかというと、UVAやUVBに対するスクリーン効果が
酸化亜鉛や二酸化チタンを使ったように高いわけではないけれど、
「紫外線から肌を保護しつつ、肌の乾燥を防いで、抗酸化作用があって、日焼け後の肌
にシミやしわになるのを防ぐといった、アンチエイジング効果」
があればいいな、と思いながら作った。
私の使ったキャロットオイルは、サンフラワーに成分を溶け出させたものだけれど、
ほのかな甘味のある、にんじんの香りは好みだった。
ココナッツとキャロットオイルで、全体的に暖かみのある甘い仕上がり。
ココナッツの香りが苦手な人は、他のオイルで代用も可。
私が使った材料:
ヴァージン ココナッツオイル : 20ml
オーガニック 精製シアバター : 20ml
オーガニック 未精製ホホバオイル :10ml
Florihana キャロット インフューズドオイル オーガニック:5ml
みつろう [生/イエロー] :12g 精製・未精製どちらでもOK。
(固めにする場合蜜蝋を多く、やわらかめにするには少なく)
耐熱容器にすべての材料を入れ、湯煎にかけて溶かし、
よく混ぜ合わせたあと保存容器に入れて固まるまで待つ。